分譲新築マンションのフローリング仕様

2014年現在の状況になりますが概ね首都圏の新築分譲マンションのフローリングは90%以上が
オレフィン系シートフローリングとなります。(フローリングの表面仕上げ材)
一昔前のワックス塗布が必須だったころのフローリングや戸建住宅にも多く採用されております
従来の突板仕上げのフローリングの採用は非常に少なくなってきました。
オレフィン系のシートフローリングが多く採用されている要因はワックス塗布が不要となり
メンテフリーでも表面の仕上げ材がヒビ割れし難くなった為です。
見た目に関しては天然木ではありませんので美しくない節もありません。
その引換に木材としての風合いも無くなりました。

突板とシートフローリングの違い

メリットとデメリットは当然両者ともありますのでご注意ください。
※コーティング施工をしなかった場合を想定しています。
突板フローリングは表面の仕上げ材が天然木ですので定期的にワックス塗布が必須となります。
(これが結構面倒です)
怠りますと表面の艶が無くなりヒビ割れ症状が起きてきます。
シートフローリングは水分の吸収が多いのでワックス塗布は不要ですが汚れの付着が目立つようになります。
(メーカー推奨ワックスでも非常に塗り難くムラになるのが特徴です)
表面はヒビ割れし難くしている柔らかい表面の為、少しの衝撃でも凹み傷が多く着きます。
両者共、油性塗料のコーティングを施工する事により大きく改善されます。
突板フローリングではワックス塗布が不要となりメンテフリーでも表面がヒビ割れする事がなくなります。
シートフローリングでは水分の吸収を妨げる為、汚れが付着し難くなります。
両者共、汚れが付着し難くなり表面の保護にも大きく役立ちます。

UVコーティングとシリコンコーティングの大きな違い

シリコンコーティングは1液性と呼ばれ下地材のプライマーとトップコート共
混ぜる事無く1液で作られているコーティング剤です。
その為、現地の状況で配合を変える事ができず職人の腕やノウハウだけで微調整するようになります。
よって仕上がりは既存フローリングの特性に大きく左右されます。
UVコーティングは異なり下地材のプライマーで3液〜4液性で突板用からEBシート用と幾つかのバリエーションがあります。
また当日の気温や湿度、フローリングの特性に合わせた調合が可能となっています。
その為、特に水分吸収の多いシートフローリングでは業者のノウハウにより仕上がりの差が大きくなる事でしょう。

使う材料により失敗する施工もあります

前項でもご説明いたしました通り突板とシートフローリングでは特性が大きく異なる為
同じ材料や配合、塗り方では失敗したような仕上がりになる事があります。
(良く見る事があります)
概ねの例ですと激安店での施工でこのような事例が多く見受けられます。
見よう見まねで仕事をしていると価格でしかアピールする事ができません。
また悪い事に値段だけで判断してしまうお客様も多くいらっしゃると言う事です。
ノウハウの無い(若しくは乏しい)業者さんではフローリングの特性も分かりませんし
材料の特性も理解できていない事でしょう。
ですから出来合いの材料を見よう見まねで施工するので最近のマンションではシートフローリングに
突板用のコーティングを施工して「ムラ」の多い酷い仕上がりになってしまうのです。
御影石のように吸い込み量の多い少ない部分が存在しますので結果ムラになってしまうのです。

激安には必ず理由があります

価格が高ければ良い施工が約束されるものではありませんが特に激安施工には注意が必要です。
もし貴方が店主だったらどうでしょうか?
もちろん状況にもよる事でしょう。
もし金銭的に困っている状況でしたらどうでしょうか。
てっとり早く価格を下げて受注しますね。
でも何で売れないのでしょうか?
理由は施工の仕上がりが悪く評判が悪いからではないでしょうか。
逆に綺麗な施工で評判の店主だったらどうでしょうか?
それなりにコストを掛けて商売していますし必要以上に価格を下げる必要は無いのではないでしょうか。
綺麗な仕上がりをアピールする店で購入するか激安をアピールする店で施工するか
良く考えてから依頼しましょう。

オプション会のはコーティングじゃなく「ワックス」です!

最後に皆さん、勘違いされないでください。
新築マンションのインテリアオプション会で販売している「水性コーティング」は油性塗料ではなく
普通のワックスに微量のウレタンが含有しているだけの安価なワックスなんです。
高級なワックスですので3か月から半年程度持続しますが水性ですので水拭きができずスリッパの歩行でも
簡単に剥げてしまいます。(もちろんですが風呂上りの濡れた足で歩行すると簡単に剥げます)
施工前に床の洗浄もしないで簡単に塗るだけのワックスに数十万円の価値はありません。
良く迷い相談を受けますが正直、迷う価値すらありません。
施工するなら水拭きで剥げない油性塗料のUVコーティングやシリコンコーティングをご依頼ください。
もちろんですが信頼のおける業者さんで施工されてください。

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